レトロ調・洋室のリフォーム
レトロ調の洋室にリフォームする場合、織物壁紙が大活躍します。織物の持つ高級感・柔らかな風合いはビニール壁紙には表現できない独特の魅力です。部屋のサイズに合わせて敷詰めたカーペットとのマッチングをお楽しみください。
工事の流れ |
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織物壁紙のリフォームをする場合、とにかく大切なのがしっかりした下地を調整しておくということです。カッターの刃を入れてジョイント施工するため、元の下地の下紙がしっかりと接着していなければ後々ジョイント部分が口を開けて開いてきたりします。ビニール壁紙と違って後から糊を補充して補修できない(汚損する)ため、初期段階でのしっかりした下地作りが重要になります。写真は元の壁紙の下紙の接着不良部分を取り除いた後で表面パテ処理を施し平滑な面を作った状態です。 |
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パテ処理をした面を、#100〜150程度の目の細かいサンドペ−パーで磨いたあと、粉止め及び接着向上のための当店独自のシーラー処理を施します。織物壁紙はとにかく糊の乾燥が速いため、接着不良を招きやすいので、要注意です。接着不良を起こすとビニール壁紙と違って後から糊を補充して補修できません(汚損します)。 |
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織物壁紙の施工風景です。織物の裁断は織物専用の極薄刃のカッターで行います。標準のカッターで行うと切れ味が甘くなってジョイントが目立ったり、糸がほつれたりして見栄えが悪くなります。糊は織物壁紙専用の糊で行います。通常の糊で行うと急速に塗布面が乾燥する織物壁紙の場合、接着が悪くなったりのちのちジョイントの目開きが起こりやすくなります。春夏秋冬季節に応じた比率で接着時間を調整する専用ボンドを配合して万全の施工を行います。 |
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織物壁紙の場合、施工中に塗布した糊が壁紙自身に付かないように細心の注意を払わなければなりません。枠に付いた糊を拭は上げるときも、糊及び水分が織物壁紙自体に付かないようにあて定規をかました上でスポンジで拭き上げます。 |
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美しく貼りあがった織物壁紙。見た目も手触りも最高級の逸品です。 今回の工事では、織物の老舗メーカー「川島織物社製」の壁紙及びカーペットを使用して施工しています。 |
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さて、次はいよいよカーペットの『敷詰め工事』です。既製サイズの置き敷きカーペット(4.5・6・8畳単位で販売していて、縁をロック加工している)では、あらゆるサイズや間取りのお部屋に対応できません。今回は16畳の洋室ですので、オーダーメードした寸法のカーペットで敷詰め工法を行います。まず、部屋の周囲に沿って針の突出したグリッパ−を打ち付けて固定していきます。 |
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グリッパ−と縁の間に3〜5mmの隙間が空いています。後々カーペットストレッチャーで360度壁方向に向かって負荷をかけて太鼓の様な状態にカーペットを仕立てます。そして、カーペットを周囲に配したグリッパ−でロックさせます。3〜5mmの隙間部分は最終的にカーペットの端を差し込んで美しく仕上げるためのものです。 |
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敷詰めカーペットのもう一つの魅力は、このフエルト下地を中綿に用いてカーペットの機能を最大限に引き出すことでしょう。約10mmのフエルト綿をカーペット下地に用いると、歩行の柔らかさが格段に増します。さらに、冬場も暖かい床に仕上がります。戸建ての2F部分やマンションに用いると、フローリング床材など足元にも及ばない優れた遮音性能を発揮し快適な生活が確保できます。 *敷詰め工法では10畳以上のお部屋でも『アイロン溶接』でいくらでも拡張できる(ホテルや結婚式場などの大広間など)というメリットも見逃せません! |
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最近はビニール壁紙とフローリングがすっかり主流になっていますが、織物壁紙と敷詰めカーペットでゆとりのこだわりある空間を演出してみるのも日々の生活に味わいが出て良いのではないでしょうか。 |